?A自然環境と植生の対応
木本層について行ったDCAのAXlS1と地下水位との相関分析を行った。その結果、両者の間には有意な相関(r=0.792、p<0.0001)が認められ、DCA AXlS1の値が増加するにしたがって地下水位が深くなっていた(図2−12)。これによって、DCA AXlS1の値は相対的な地下水位傾度を示すこと、地下水位が浅い立地ではハンノキタイプ、それに続いてエノキタイプ、それから最も地下水位の深い立地でクヌギタイプが位置するといった木本層群落タイプの分布パターンが明らかになった。DCAのAXlS2については土壌中の炭素量(r=0.26、p=0.713)及び窒素量(r=0.173、p=0.821)、炭素と窒素の比率(C/N比)(r=0.48、p=0.501)の3要素との間の相関分析を行ったが、いずれの組み合わせの場合でも有意な相関関係は見られなかった(図2−13)。
図2−12 DCA AXlS1(本木)と地下水位の相関
図2−13 DCA AXlS2(木本)と土壌栄養塩の関係
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